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運河と暮らす ①運河沿いのお宅訪問

DSC_0495 街の隅々まで運河が張り巡らされ、どこへ行くにも船に乗って出かける。ほんの数十年前まで、バンコクではそれが普通のことでした。

今やかつての“水の都”の面影を探すことさえ難しくなりつつありますが、意識して見ると、微かに残っていました。

あと何年かしたら本当になくなってしまうかもしれない、最後のバンコク。
今回は、運河とともに暮らす人々を取材しました。

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運河沿いのお宅を訪問

チャオプラヤー川の向こう側、バンコク都タリンチャン区を走るバーンプロム運河のほとりで暮らすサワンさんのお宅を訪問しました。

DSC_0809 サワンさん(71歳)と孫のジュムさん(33歳)。運河に面した木造の自宅を開放し、雑貨屋を営んでいます。二人ともこの運河沿いの家で生まれ育ちました


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サワンさんのお兄さんがここでお店を始めたのは、今から50年以上前のこと。当時は、ここから何本もの公共船が出ていて、クロントゥーイをはじめバンコクのどこへでも船で行くことができたんだそう。


20年ほど前に対岸のお寺まで道路が建設されると、船を使う人は次第に減少。今では公共船はなくなってしまいましたが、それでも、毎朝、お坊さんが船を漕いで托鉢に来たり、郵便局の配達船や銀行の船、DTAC(携帯電話)の船、ごみ収集船などが定期的に訪れます。
DSC_0784 早朝から夕方まで数多くの船が店の前を行き交います


雑貨屋の品揃えも、昔は船用のガソリンが一番の売れ筋商品でしたが、船を使う人が減るとともに需要が減り、今は飲料水や台所用ガスの方が売れるようになりました。わずか50年の間に、バンコクに暮らす人々の生活様式もがらりと変わってしまいました。


サワンさんに水辺の暮らしの良いところを尋ねると、「ここはとてもサバーイ(=快適)。雨の後は水が濁ってしまうけれど、天気がいいときはとても気持ちがいいの。それに、運河の水は洗濯や掃除にも使えるから便利よ」。孫のジュムさんが「船で買い物に来る近所のお客さんや果物売りの船の人たちとお喋りできるのも好きみたい」と教えてくれました。


のんびりと縁側に座っていると、水面を渡る心地よい風が吹き抜けていくのを感じます。そこには、便利さと引き換えるにはもったいないくらいの、ゆったりとした水辺の時間が流れていました。
DSC_0691 運河に面して大きく3つの入口が開く造りの一軒家。雑貨屋の商品も船で週に1度運ばれて来ます

DSC_0762 サワンさんのマイボート!昔はどこへ行くにもこれに乗って出かけたが、最近は出番が減っているそうです

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バンコクの街中のせわしない日常と裏腹に、川沿いにはゆっくりとした昔ながらのバンコクの姿が残っていました。
次回は川沿いのお出かけスポットをご紹介します!


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