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特集「LGBTという生き方」 カップルにインタビュー①

ポッシュさん&アームさんカップルにインタビュー

左:ポッシュさん(42歳/フライトアテンダント) 右:アームさん(31歳/会社員)


Q: 自己紹介をお願いします。

ポッシュ: 僕はポッシュ、42歳。ヨーロッパのある航空会社のCAをしています。

アーム: 僕はアーム、31歳。会社員です。



Q: 付き合って何年ですか?

ポッシュ: 9年です。



Q: どのようにして出会ったのですか?

ポッシュ: 同じ大学の出身なのですが、学年が離れているので、当時は面識はありませんでした。お互いチュラーロンコーン/タマサートのサッカー大会の応援団に所属していたので、その同窓会で出会ったんです。



Q: どちらが先に好きになったんですか?

ポッシュ: 先に口説き始めたのは僕かな。口説いたというか、運命を感じたんです。当時流行っていたhi5(SNS)のアカウントを聞いて、そこからやりとりが始まりました。先輩後輩として話していたのが、だんだん彼を知るうちに運命を感じました。話がとても合ったんです。それで、ごはんに行ったり、映画を観に行ったりするように。これは口説いたって言うのかな?

アーム: 僕は、彼が口説いているとは思っていなくて、この人はよく話しかけてくるな、くらいにしか思っていませんでした。どうしてこんなに夜遅くにチャットしてくるのかなって。いろいろ話していくにつれ、関係が進展していきました。

ポッシュ: そんな感じでずっときたんですが、ある時、友達の関係から恋人同士になってみようと思いました。一般的な男女の恋愛と同じです。



Q: 知り合ってから付き合うまではどのくらい?

ポッシュ: 1~2か月かな。

アーム: 最初の頃は、「知り合ったばかりなのに、まるで昔から知っているようだね」ってよく言い合っていました。

ポッシュ: クリックだよね。
編集部注:クリックというタイ語のスラングは、カップル間で考え方とか行動が言わなくても一致するという意味。



Q: 付き合い始めた時、周りに理解を示さない人はいましたか?

ポッシュ: 僕はとても恵まれていると思います。僕が他の人と変わらないということをみんな理解してくれました。僕のことを何者なんだという目で見ることもないし、異質だとタグ付けすることもありませんでした。理解するとかしないとか、そういう次元で考えるのではなく、いたって普通のことだと思ってくれました。

アーム: ポッシュが言うように、僕たちは恵まれています。周りの人に文句を言われたり、反対されたり、考えを押し付けられることもありませんでした。僕たちの付き合いは、男性と女性が付き合うのと変わらないんです。性別は関係ありません。男と男が付き合うなんて、みたいなのもないんです。とても幸せです。



Q: 男性が好きだと気付いたのはいつ?

ポッシュ: 中学、高校の頃です。え?自分はどっち?みたいな感情があって、だんだん男友達のことをいいなと思うようになってきて。ということは、自分はそっち?みたいな。まあいいや、そうならそうでって、隠すこともなく、自分はゲイなんだと認めました。

アーム: 僕もどうしてこうなったのか分かりません(笑)。子どもの頃は、男の子がする遊びを普通にしていたし、大きくなっても男友達がたくさんいたし…。でも女性を好きになったことはありません。それははっきりしています。

ポッシュ: 男性が好きなんじゃなくて、自然にその人のことがいいなと思うんです。



Q: ゲイに対するネガティブな考えを聞くとどう思いますか?

ポッシュ: 1時間や1日で人の感情を変えることはできませんよね。その人もその考えをずっと持ち続けているわけだから。ただ、同性間に愛情が芽生えるのは、異性間に愛情が芽生えることと全く変わらないということを示したいです。内にある感情は、同じ愛情ですから。僕は両親に、ちゃんと勉強して、いい仕事について、自立した大人であることを理解してもらっています。それだけで両親は幸せだと思ってくれています。もし誰かが「この家の息子は男と付き合っている」と好奇な目で見てくることがあっても、長く付き合っているし、ちゃんとした仕事をしていると分かったら、いつか彼らの気持ちも変わっていくはずです。

アーム: 僕の考えもポッシュと似ていて、人の考え方を変えることはできないと思います。個人の思考はその人次第ですから。それでも、時間が経つにつれて彼らも学習していくと思います。そして、いつか性別という区分を超越した見方ができるようになると信じています。つまり、2人の人間の間に愛がある、ただそれだけのことだと。だから、同性間の恋愛がよくないとか異質だと不安になる必要はないと思います。



Q: 若い世代のLGBTの人たちに伝えたいことはありますか?

アーム: あなたが何であろうと、自分を信じて自信を持つことで、性というものを超えて物事を見ることができるようになると思います。自分はこうするんだという目標を決めて、それによって両親が誇れるような人になることが大切です。

ポッシュ: 自分のことをよく知り、他人に迷惑をかけず、両親を不安にさせず、誰のことも押しのけず、人を助けていれば、遅かれ早かれみんな自分のことを分かってくれます。今日明日で理解してもらうことはできないかもしれない。家族によっては、僕やアームのように恵まれていないかもしれない。自分が他の人となんら変わりないってことを証明するには時間がかかるかもしれない。でも頑張って!自分と誰かとの間に芽生えた愛情は、よく見かけるものとは少し違うだけなのだから。



Q: ゲイに対する世間のイメージは現実と違いますか?

ポッシュ: 一昔前は、かなりギャップがあったと思います。メディアの中では、ゲイは面白おかしく脚色されていました。僕は、現在LINE TVで毎週水曜・木曜の20時からオンエア中の「Together with me」というドラマにゲイの医者役で出演していますが、彼は愛を信じておらず、誰とも付き合いません。今この瞬間に実際に存在し、触れられるもの、つまりそれはセックスですが、それしか信じていません。僕が演じているこの役は、誰とでも寝るというゲイのステレオタイプの一つですね。実際にこの社会にあることかと聞かれれば、それはあります。それでも最近は、ゲイのイメージはかなり真実に近づいてきました。ゲイも一人の人間であって、ピンク色やファーのついた服を着る必要はなく、一般的な服装をしています。LGBTであるかどうかは見た目では分かりません。より現実に近づいています。

アーム: 最近は社会がオープンになってきていると思います。人々がLGBTに対する幻想を乗り越えて、レインボーカラーではなく普通の色として、黒、白、緑といった普通の色だと捉えるようになってきています。



Q: 子どもの頃と比べると、LGBTについて何か変わりましたか?

ポッシュ&アーム すごく変わりました。

ポッシュ: 以前のLGBTは、社会や家族からはじき出される怖さや、人と違うことは間違ったことだと思う怖さなど、恐怖の中で生きていたと思います。でも今は、人と同じでないことは、個人個人の個性だと考えられるようになってきています。人と違うことは間違ったことではないということです。



Q: お二人に対して、芸能界の人は扱い方が違いますか?

ポッシュ: 僕がこれまで経験した中では、全く普通です。性別がどうこうではなく、その人として接してくれます。人間として尊重し合いますし、一般社会と同じように礼儀をもって接してくれます。特別扱いするということも、毛嫌いするということもありません。関心はそこにはなく、人間としてお互い一緒にいます。



Q: お互い知り合ってから、人生が大きく変わりましたか?

アーム: 変わりましたね。僕たちを知る人が増えましたから。常に注目されているので、お手本となるように振る舞う必要があります。僕たちのことが人生の励みになるという感謝の手紙をもらうこともあります。もし、希望を失っている人がいたら、頑張れって応援したい。まだ「その時」が来ていないかもしれないから、今は家族や友達と楽しく過ごして、十分に自分を好きになって。そのうちに、誰かの愛情が彼のところに届けられると思います。

ポッシュ: 僕たちも誹謗中傷を受けることがあります。今の時代、悪口が言いたかったら、インターネットで簡単にコメントできますから。何の考えもなく、言いたいことを書きこんでくる人がいて、それを読むと、はー…って思います。でも大丈夫です。僕たちはいい人生を送っていますから。その書き込みのせいで僕たちの人生が悪い方向にいくようなことはありません。



Q: 自分たちがタイ社会のゲイ代表とみられていることにプレッシャーを感じますか?

ポッシュ: プレッシャーというのではなく…。

アーム: 責任ですね。僕にとっては。

ポッシュ: 僕たちを見て少しでも励まされたり、幸せを感じてくれる人がいたら、すごくポジティブだし、嬉しく思います。



以上、ポッシュさん&アームさんカップルのインタビューでした!

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と暮らす2号 2019年11月15日発行

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