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特集「LGBTという生き方」 親子にインタビュー④

コムサンさん&プーさん親子にインタビュー

左:コムサンさん(43歳/会社員) 右:プーさん(21歳/大学生)


Q: 自己紹介をお願いします。

プー: プー、21歳、大学生です。



Q: あなたの性別は?

プー: これまでいろんな人と付き合ってきましたが、まだはっきりとは分かりません。理解し合えるならどの性別の人とも付き合えます。



Q: これまでに付き合ったことがあるのは?

プー: 男性、トム、レスビアンです。



Q: 一番長く付き合ったのは?

プー: トムと中3の頃から3~4年真剣に付き合いました。相手は職業訓練校生で17歳でした。



Q: 男性、トム、レスビアンとの付き合いで、違うところはありますか?

プー: 好みや服装でしょうか。トムは女性なのできれい好きです。会話もトムの方が同じ女性ですので気を使ってくれますね。男性は余り気を使ってくれません。



Q: どの性別が一番世話を焼いてくれますか?

プー: トムですね。同じ女性なので私のことをよく理解してくれて、時には何も言わなくても分かってくれます。



Q: 現在の恋人の性別は?

プー: 男性です。1年以上付き合っています。



Q: プーさんが過去に女性と付き合っていたことについて、今の恋人は何か言いますか?

プー: 彼は気にしていません。ただ、彼はトムのことが好きではありません。



Q: どうしてトムが嫌いなのか、その理由を聞いたことがありますか?

プー: 格好つけるトムが好きじゃないって言ってました。そういう人に会ったことがあるようです。でも、彼もちょっかいを出されなければ気にしません。



Q: 同性と付き合うのと異性と付き合うのでは何か違いはありますか?

プー: ありませんよ。あるとしたら外見が違うだけです。それ以外は普通のカップルと同じです。デートに出掛けたり、映画を見に行ったり、普通のカップルと変わりません。外見についてだって、男性にしか見えないトムもいますし、識別できないこともありますね。



Q: 同性と付き合ったことを両親は知っていますか?

プー: 父も母も知っていますし、別に問題はありません。両親には何も言われません。むしろ、母の方は、私が男性と付き合っていると周りの人からよく見られないので、トムなら女性だし都合がいいと思ったようです。



Q: 同性愛をよくないと思っている友達はいますか?

プー: いません。でも、男性と付き合った方がいいよ、と多くの女友だちに言われました。もし事故などにあった時に、男性の方が強いし守ってくれるからって。



Q: 今後、また女性と付き合うことがあると思いますか?

プー: あると思います。



Q: もしまた女性と付き合ったら、結婚願望はありますか?

プー: 結婚はしたくないです。結婚は束縛だと思います。一緒に生活できるならそれでいいですし、結婚しているかどうかは関係ないと思います。結婚しても離婚することもありますし。



Q: LGBTのために、結婚の権利などについて訴えたいことがありますか?

プー: ありませんね。結婚願望や婚姻届けを出したいと思ってる人は少ないと思います。ほとんどの人が結婚せずに同居しています。私の友達も結婚せずに10年くらい同居しています。婚姻証明書はただの紙きれなので結婚する必要はありません。



Q: 外国に比べてタイはLGBTを受け入れていると思いますか?

プー: まだまだですね。直接何か言われることはありませんが、視線は感じます。例えば、ネット上でトムとディーのページに男性が下品な言葉を書いていたり、LGBTの動画が流出したら普通の人より酷く罵られたり。



Q: LGBTに対して不平等なことは他にもありますか?

プー: 昔行ったあるバーでは、トムやカトゥーイは立入禁止でした。ガードマンが外見がきれいじゃないカトゥーイに対して失礼な態度を取っていました。



Q: バー以外でもそういったことはありますか?

プー: 他の場所ではそういった経験はありません。あるとしたら、カトゥーイが「ブス」や「おかま」などとからかわれることですね。



Q: LGBTがからかわれるのを助けたいという気持ちはありますか?

プー: 正直に言うと、どうやって助けられるのか分かりません。からかわれる人は、キャミソールやショートパンツなど、露出が多すぎる服装や適切ではない服装をしていたり、彼ら次第なので。礼儀正しく、節度が分かる人は、からかわれることは少ないです。



Q: 今まで付き合ってきた恋人とはどこで知り合いましたか?

プー: 学校や家の近所でなければ、facebooコムサン:か友達からの紹介です。一緒に遊びに行くグループの中で知り合ったり。



Q: 今まで付き合ってきた恋人とはどこで知り合いましたか?

プー: 学校や家の近所でなければ、facebookか友達からの紹介です。一緒に遊びに行くグループの中で知り合ったり。



Q: LGBTだとカミングアウトしている友達はいますか?

プー: 以前と違って沢山います。昔は、両親に叱られるのを恐れてオープンにしない人が多かったです。



Q: 自己紹介をお願いします

コムサン: プーの父親です。43歳、会社員です。



Q: 子どもは何人いますか?

コムサン: 3人です。



Q: 3人の内、LGBTの人はいますか?

コムサン: 今は、長女一人だけです。次女と三女はまだ子どもで恋人はいません。



Q: 自分の子どもがLGBTだと知った時の気持ちは?

コムサン: プーが自分で選んで決心したことで、その結果、幸せならば、私にとっては何も問題ありません。すべて受け入れています。



Q: 娘の性的指向について強制したことはありますか?

コムサン: ありません。こういうのは人生の一時期の話だと思っています。まだ若いので、大人になればまた別の考えを持つようになるでしょう。いろんな経験を通して、考え方は変化していくものだと思います。



Q: プーさんの性的指向を戻したいと思いますか?

コムサン: プーに任せています。彼女が幸せで普通の生活が送れれば十分です。



Q: 結婚して、子どもができることが幸せだと思いますか?

コムサン: いいえ。結婚しても失敗し、不幸になっている人もたくさんいると思います。逆に結婚しなくても愛情面で成功している人もいます。ですので、結婚するかどうかではなく、純粋に心の問題だと思います。



Q: プーさんの母親は娘が同性と付き合っていたことを認めていますか?

コムサン: 妻も受け入れています。娘はまだ子どもで、同性と付き合っても問題は起きないと思っています。



Q: LGBTの人に対して偏見はありますか?

コムサン: ありませんよ。どちらかといえば好きです。癒されるような存在だと思います。目立つし個性がありますね。



Q: もしあと2人の娘が今後LGBTの指向を持っても受け入れますか?

コムサン: 受け入れられます。娘たちがちゃんと勉強して、仕事に就いて、社会にとって役立つ人間になってくれれば、それだけで十分です。



以上、最終回はコムサンさん&プーさん親子のインタビューでした!
次回は街のタイ人にLGBTについてどう思っているか聞いてみた統計をご紹介します☆


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