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タイのことがもっとよくわかるコーナー

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ロイクラトン(タイの灯篭流し)編

タイでは毎年10月~11月に、ロイクラトンと呼ばれるお祭りが全国各地で開催されます。
タイ語で「ロイ」は「浮かべる」、「クラトン」は「灯籠」で、ロイクラトンとは灯籠流しのこと。
ソンクラーン(タイ正月)と並び、タイを代表するお祭りです。
中でも、北部チェンマイでは、コムロイ一斉揚げ(ランタン祭り)などの盛大なイベントが催され、海外からの観光客も数多く訪れる人気ぶりです。今年のロイクラトンは11月11日(月)。
この日、バンコクやチェンマイにいる方は、ぜひお祭りに参加してみましょう。タイの文化に触れるいい機会になるはずです。

【目次】

    Q ロイクラトンの起源は?
    Q ロイクラトンはどこで開催されますか?
    Q 有名なコムロイ一斉揚げ(ランタン祭り)が行われるのはどこですか?
    Q ランタン揚げの方法は?
    Q ランタンが家に落ちたら危なくないのでしょうか?
    Q バンコクのロイクラトンはどんなことをしますか?
    Q 灯籠はどうやって流しますか?
    Q 流した灯籠はどこにいきますか?
    Q ランタンと灯籠の他には、どんなことをしますか?
    Q ロイクラトンは誰と行きますか?

    Q. ロイクラトンの起源は?

    A. ロイクラトンが始まった正確な時期は不明ですが、一説にはスコータイ王朝時代(1238~1463年)と言われています
    川で悪い行いをしてしまったノッパマース嬢(別名タオシーチュラーラック)が、川を守る女神コンカー様に許しを乞うため、灯籠を川に流したという伝説が伝わっています。タイでは昔から川辺に家を建て、川の水を使って生活してきました。灯籠を川に流すのは、穢れや災い、病などを川に流すという意味が込められているのです。現在では、毎年陰暦12月の満月の夜に、川に灯籠を流したり、ランタンを空に飛ばしたりして、自然への感謝の気持ちを表すと同時に、自らに宿る穢れをすすぐ行事として受け継がれています。

    Q. ロイクラトンはどこで開催されますか?

    A. ロイクラトンはタイ全国で開催され、地域毎に特色があります。
    有名なのは、北部のチェンマイ県、ターク県、スコータイ県、東北部のローイエット県とサコンナコーン県、南部のソンクラー県、中部のバンコク市とアユタヤ県のお祭りです。ラオスやカンボジア、ミャンマーなど、近隣国でも開催されています。

    Q. 有名なコムロイ一斉揚げ(ランタン祭り)が行われるのはどこですか?

    A. チェンマイです。
    チェンマイでは、ロイクラトンのことをイーペンと呼び、独自のお祭りが開催されています。イーペンは北タイの言葉で「2月の満月」を意味します。陰暦12月は、ランナー王朝時代の太陰太陽暦では2月に該当するため、こう呼ばれるようになりました。その昔、チェンマイの中心部を流れるピン川の川辺に建つゲートガラーム寺のプラゲートゲーオチュラマニー様を祀るためにランタンを揚げた風習から派生して、現在では観光促進のためのコムロイ一斉揚げが開催されるようになりました。ディズニー映画「塔の上のラプンツェル」のモデルとなって以来、知名度は世界的に高まっています。北タイの人は、ランタンに自分の爪と髪の毛を入れた花飾り(スアイドーク)を付けて空に放ちます。ランタンを揚げることで、悲しみや苦しみを空に放つことができると信じられているのです。

    Q. ランタン揚げの方法は?

    A. ランタンは必ず2~3人で揚げます。
    ランタンの紙が焼けないように注意しながら、真ん中のコイルに火を点け、ランタンを少し揺すって中に空気を入れます。ランタンの中に熱が十分に充満したら、手を離すと自然に空へ昇って行きます。その瞬間に、災いや悲しみが遠くに飛んでいくようにお祈りしましょう。

    Q. ランタンが家に落ちたら危なくないのでしょうか?

    A. 風向きや揚げ方によっては、火がついたまま民家などに落ちて火事になる恐れがあります。
    昔は、ランタンが家の屋根に落ちると、ランタンを揚げた人の悲しみや苦しみを背負うことになると信じられており、その場合は厄除けをしていました。今ではこのような信仰は薄くなってきています。また、ランタンは飛行機の運航の妨げになることから、チェンマイではイーペン期間中の19時~翌1時まではフライトが休止されます。

    Q. バンコクのロイクラトンはどんなことをしますか?

    A. メインは灯籠流しです。
    ロイクラトンの日には、灯籠流しの会場近くに出店が現れ、手作りの灯籠を販売します。昔ながらの灯籠は、バナナの木と葉で作られており、線香とろうそくを刺して花を飾っていました。昔はどの家にもバナナの木が植えられていて、タイ人にとってバナナはとても身近な植物だったからです。バナナの幹は水に浮かぶので、灯籠の土台に使います。そして、バナナの葉を蓮の花びらのように折り、竹の芯で留めます。しかし、近年では環境への配慮から、自然に還りやすい素材の灯籠が主流になってきています。例えば、氷やパン、アイスクリームのコーンやキャッサバなどで作った灯籠が人気です。バナナの葉の灯籠が自然に還るのに2週間かかるのに対し、キャッサバ製の灯籠は1時間以内に溶けてなくなります。さらに、近年はオンライン灯篭流しができるWEBサイト(http://season.sanook.com/loykrathong)も登場しています。

    Q. 灯籠はどうやって流しますか?

    A. 灯籠の中に、花、線香、ろうそくに加えて、お金持ちになりたいのなら、1、5、10バーツのコインを入れます。
    災いや病を払うには、自分の爪や髪の毛を入れます。ろうそくに火をつけて、心の中でお願い事を唱えてから、水に浮かべましょう。

    Q. 流した灯籠はどこにいきますか?

    A. 一般的に、灯籠を流せるのは、灯籠が外へ出ないよう管理された川や池、プールに限られています。
    そして、ゴミ収集スタッフが翌朝6時までにすべてのクラトンを回収することになっています。ゴミ収集スタッフが管理していない場所での灯籠流しは避けましょう。

    Q. ランタンと灯籠の他には、どんなことをしますか?

    A. パーン・プラティープと呼ばれるろうそくに火を灯し、神様にお供えします。
    これは家のあちこちに置くと縁起が良いと言われています。また、道路や塀のそばにも置き、灯籠を流す川までの道標にすることもあります。仏教の教えで、光は人間の人生を導くと言われており、パーン・プラティープが人生の行き先を照らしてくれると信じられています。また、ミス・ノッパマスという美人コンテストが開催される街もあります。候補者が神輿に乗って練り歩き、街の人と親睦を深めます。

    Q. ロイクラトンは誰と行きますか?

    A. 昔は 家族全員や友達と一緒に行くのが普通でした。
    みんなでお寺へお参りして、お寺に寄付したり、お坊さんの話を聞きます。最近の若い人たちの間では、気になる異性をデートに誘う一大イベントになっています。また、夫婦や恋人同士で灯籠流しをする場合、灯籠を同時に浮かべて、灯籠が離れず一緒に流れて行ったら2人の関係が長続きすると信じられています。

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