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ワキサカコウジ

ワキサカコウジのなりゆき観光コラム「こんつわバンコック」 〜クロコダイルファーム&ズー〜

バンコク中心部からタクシーで約1時間ほど、サムットプラカーン県にある『クロコダイルファーム&ズー』にやってきました。ここの動物園では大量のワニを飼育しており、毎日ショーも行われているのだとか。タイの動物園は大抵(色んな意味で)面白いので、期待に胸が膨らみます。

チケット(外国人は300B)を購入し、まずはこの動物園の売りであるワニのゾーンへ向かうことにしました。道中には、他の動物の姿もチラホラ。洋服を着させられた猿、浮かない顔のポニー、親の仇のように叫ぶオウムなどもいて、まるで夢の国のようです。むしろ夢ならもっといいよね。

そしてたどりついたのは大きな池。見ると緑色の水の中に大量のワニがいるではありませんか。全く動かず、体も暗い灰色で、期待していたよりも地味。
なんとなく遠い親戚のお葬式を思い出していると、係員さんが餌やり(有料)を薦めてくれました。手渡された餌は謎の大きな魚のブツ切りです。
早速それを池に投げ入れてみた途端、先程までじっと動かなかったワニ達が獰猛さを露にし、我先にと取り合ったのです。お酒が入ると性格が急に変わる人みたいで興味深かったです。

手についた餌の生臭さを洗っていると、ワニのショーが始まる時間になりました。会場にはすでに百人ほどのお客さんが座っていましたが、ほぼ全員が中国人の団体ツアー客の様子。そして驚いたことに、ショー自体の進行もタイ語ではなく中国語で始まったのです。
しかし中国語を理解できなくても問題はありませんでした。だってショーの内容が至ってシンプルなんだもの。以下、大まかに流れを説明しますね。

①まずはワニ使いの男達が登場
②ワニのお口を木の棒で突き、無理矢理開けさせる
③ぱっくり開いたお口の中に頭を突っ込んでみる



ショーに副題をつけるなら「気分次第で大惨事」がいいと思います。


なるほど、これが本当のワニワニパニックね……って、ばか!一体何をしとるんだねチミは。いくら調教されているとはいえ所詮ワニはワニ。万が一お口を閉じられたら人生終了ではありませぬか。しかもこの場面に興奮した中国人達が立ち上がり、あちこちからチップを投げ入れ始めたのです。
コインを思いっきりワニに当てているように見えるのは気のせいでしょうか。その後、ステージ中にも関わらず、散らばったお金を熱心に拾うワニ使いの姿をしばらく眺める事になりますが、生の喜びをダイレクトに感じられて良かったです。


wakki_face ワキサカコウジ
武蔵野美術大学卒業後、イラストレーターとなり、各種媒体にて活躍。「週刊文春」「MEN’S CLUB」といった雑誌での挿絵連載の他に、近年では雑誌「an・an」でコラム連載を持つなど、執筆活動も行う。鳥を見るのが好き。
ワキサカコウジのブログはこちら

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